かわいそう
「お説教おばさん」という種類の方がいます。
道端で子どもに手を焼いていたりする母親に自分の育児論を説こうとする謎のおばさんです。
おばさんと銘打っていますが、別におばさんだけとは限りません。
私の知る限りではおばさんやおばあさんに分類される方が多いですが、おじさんやおじいさん、又はお姉さんやお兄さんもゼロではないでしょう。
この方々の武器、意外と強いです。
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シロはADHDではありません。が、自閉の特性としての多動はあります。
視野も狭いので、気になるものを発見すると周りが全く見えなくなり、目標物に向かって一直線。
車や通行人など目に入っていないので大変危険です。
なので、外では必ず手を繋いでいます。
幸いシロは手を繋ぐのを嫌がるタイプではないのですんなり繋がせてくれるのですが、気になるものを見つけると、何とかして手を振りほどこうとします。
一人で歩くと危ない場所だから手を繋いでるわけで、そこで振りほどこうとしたら当然振りほどかれまいとしますよね。
すると、言われるんです。
「そんなに嫌がってるんだから、離してあげたらいいじゃない。かわいそうに」
こちらの本心としては
「助言ありがとうございます。どうぞすっこんでてください」
です。が、勿論そんなこと言えないので曖昧な笑顔でその場を去るわけです。
この類のことは、例えば路上でパニックを起こしてひっくり返って泣いてる時なんかにも言われます。
「どうしたのー?よしよしかわいそうにー」
これはシロに話しかけてる風で(当然シロの耳には入っていませんが)私に「何をして泣かせたの」という無言の圧力をかけているのを感じます。
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先日twitterにも書いたのですが、かわいそうって言葉は案外刺さります。
そういうことを言われてる場面って大体こっちもいっぱいいっぱいのときなので言われてすぐはあまり感じないのですが、帰宅して落ち着いて思い直すと痛いです。
自分は子どもにかわいそうなことをしてるのかな。
かわいそうなことをする自分は親失格なのではないか。
私はあまりネガティブなほうではないのですがメンタルが強くないのか、結構ずーんと落ち込んでしまいます。
子どもを自由に動けるようにしないのは「かわいそう」に見えるのかもしれません。
(twitterで話題になっているハーネスに関してもそうですよね。)
でも自由の前に子どもの命を守らなくてはいけないのです、全力で。
尺度は人それぞれです。
子どもに手を焼いている(ように見える)人に自分のものさしで物申したくなる方。
例えば子どもがハーネスをつけていたり。
繋いだ手をなかなか離してもらえなかったり。
道端でひっくり返って号泣していたり。
発達障害だけではないと思います。
が、それぞれの背景があるのかもしれない。自分の尺度外の事情があるのかもしれない。
と、一旦立ち止まって頂けたらうれしいです。
勿論、明らかに社会のルールに反していたり迷惑をかけているのなら、はっきり言うのも大事なのですよ。
そういえば上記手を振りほどくのくだりで強く手を繋ぐことに関する意見もあったのですが(ハーネス使えばとか)シロはそこまで強い衝動性があるわけではなく、少し振りほどこうともがいても
「じゃあ○○(目標物)まで一緒に手を繋いでいこう」
と言えば比較的聞いてくれたのです。
あと買い物中はカートに乗ってくれるので、そこまでハーネスの必要性を感じなかったのです、シロの場合。
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ところで全然話は変わるのですが。そして今更なのですが。
このブログは「発達障害の幼児がいる定型発達の母親の目線」で書いています。
(私が定型か否か、は自己判断ですが)
大体の記事が「発達障害のお子さんがいる親」に向けてになっており、それ以外の方はもしかしたらあまりぴんとこないかもしれませんが。ご了承ください。