いろいろきいろ

twitter(@sora_mamecco)では書ききれないあれやこれや。

こだわりの線引き

シロは割と自閉の特性がわかりやすく表に出ているタイプです。

まず、言葉が遅い。目線が合わない。声掛けへの反応に乏しい。

あと厳密には自閉のみの特性ではないですが、逆さバイバイやクレーンなんかも未だ健在です。

そして今、ちょっと強くなってきて周りが辟易しているのが「こだわり」です。

今回はシロのこだわりについて書こうと思います。

*******

シロは乳児の頃から物の位置などに敏感でした。

いつもと違う場所におもちゃを片付けたりすると嫌がるんですね。

その頃は「几帳面な子だな」くらいにしか思っていませんでした。

几帳面くらいで済めばかわいいもんです。が、大きくなるにつれてそれはマイルールに変わっていきました。

夕食のとき、夫がシロに食事用エプロンを着けると怒ります。

それはママの仕事だと。

私がDVDの操作をしようとすると怒ります。

それはパパの仕事だと。

どうしようもないときはあります。

私が家事で手が離せない状況かもしれない。

夫が職場の飲み会で不在かもしれない。

それはシロにとって許されないことなのです。

全く融通がききません。

自分の作ったルールに自分が一番身動き取れなくなっていました。

 

私も夫も振り回されたシロのこだわり。

現在はどうなったか。

上記のようなことはほぼありません。

年月とともに何となくなくなっていきました。

では今はこだわりなく過ごしているか。ノーです。

こだわりの矛先が変わっただけです。

 

ほぼ毎日、私とシロは近所のスーパーへ買い物に行きます。

スーパーはこだわりの宝庫です。

まず自動ドア。シロは完全に閉まった状態から自分で開けて入りたいのです。

だから前に誰かが通ってまだ開きっぱなしになってたりすると、閉じるまで待たなければいけません。

閉じきるまでに別の人が通って再び開いたりしたら、待ち時間延長です。

そうこうしてようやくお店に入れたら、シロはカートに乗ります。

そして私にルートをあれこれ指示。目の前のお肉を買うのに大きく迂回、なんてこともざらです。

お会計が終わるとカートから降り、再び店内へ。

今度は値札をじっくり観察(シロは数字が大好きです)

同じ値段のものを発見したら、それが例え離れた売り場のものでもいちいち見に行って確認。

ただ夕飯のおかずを買うだけなのに、いつまで経っても帰れません。

 

発達障害でそれぞれのこだわりを持っていらっしゃるお子さんも多いと思います(大人もですが)。

一人で勝手にこだわる分には良いですが、巻き込まれるものだと大変ですよね。

止めると混乱するしますます執着するし。

どこまでやらせても良いのか。どこからやめさせたら良いのか。

その線引きってわからないですよね。私も未だに正解がわかりません。

個人的には、それぞれのご家庭で決めても良いんじゃないかなと思います。

ここからはダメだというラインを作ったら、接する人みんな統一すること。

ラインを引いた理由を本人に納得させること。

我慢させた行為以外で思いを満たすことが出来るようにすること。

これを意識すれば、お子さんの混乱も少しは軽減される、かもしれません。

 

ちなみにシロの場合。

私は他人に著しく迷惑をかける行為でなければ大体オッケーにしています。

これは言い換えれば私が多少迷惑をこうむる分には構わない、ということです。

さっきのスーパーなら、自動ドアが閉まるのを待つとかルートを勝手に決めるとかは、それ自体はお店に別に迷惑をかけてません。

ただドアから少し離れて二人で立ってたり、効率悪く買い物をしてるだけです。

私がめんどくさいなーとか恥ずかしいなーと思うだけで。

禁止してるのは、レジの中に入ろうとする行為。(店員さんがいる側)

あくまで店員さんの場所であって、客が入る場所ではありません。

泣いて怒りますが、これは夫婦で統一して制止しています。

ダメなものはダメ。

その代わりダメじゃないことは納得できるまで付き合ってあげる。

とりあえず今の私たちのスタンスです。

今までの傾向を見ると、恐らくスーパーのブームもそのうち終わります。

その後何が来るんだろう。

そしてどんどん大きくなってくる我が子に、いったいいつまでどこまで付き合ってあげられるんだろう。

 

いつかシロがこだわりとうまく付き合うことが出来るように、私たちもまた、一緒に探る日々なのです。